オール電化のメリットとは?デメリットや効率を考えた活用方法も紹介

エココト編集長 2022-6-13
オール電化のメリットとデメリットを解説した記事中のイメージ画像です。

通常、自宅で調理を行う時は、ガスコンロを使用します。しかし、住宅をオール電化にすると、ガスコンロをはじめガス機器は全て不要となり、代わりに全て電気機器で補います。

人によってはオール電化へ切り替えるメリットがあるのか疑問に感じているのではないでしょうか。「オール電化に切り替えても、ガスコンロに代わるIHクッキングヒーターやヒートポンプを使用することで電気代が上乗せされるだけでは?」といった疑問もあるかと思います。

また、東日本大震災による原子力発電所停止によって、オール電化住宅専用の電気料金にも影響を与えているため、一概にメリットばかりではありません。

しかし、太陽光発電や蓄電池との併用によって、電気代削減効果を伸ばすことも可能です。

おてがるでんち

そこで今回は、2022年からオール電化へ切り替えるメリットやデメリット、効率を考えた活用方法について解説します。

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オール電化のメリット

まずはオール電化のメリットから紹介します。また、オール電化のメリットは、電気料金プランによって支えられている側面もあります。

安く暖房や湯沸かし器を使用できる可能性

オール電化住宅に切り替えた場合、電力会社の電気料金プランもオール電化専用プランへ切り替わります。

そしてオール電化向け電気料金プランは、基本的に夜間の基本料金を安く抑えています。

夜お風呂に入るためにエコキュートでお湯を沸かしたり、夕食を作るためにIHクッキングヒーターを使用したりした際に、ガス機器および従来の電気料金よりも安く使用できる可能性もあります。

ちなみに東京電力のスマートライフS(10A~60A)は、以下のようなプランです。
基本料金:286円(10Aにつき)
電力量料金:25.80円/kWh(6時~翌日1時)
電力量料金:17.78円/kWh(1時~6時)

このように電力量料金(電気を1kWh使用すると加算される料金)は、夜間・深夜帯に安い単価へ変更しているのが特徴です。

特に夜間帯の電気消費量が多い・ガス機器使用頻度の高いご家庭は、オール電化プランで光熱費削減を期待できます。

参考:東京電力 スマートライフ

光熱費を1つにまとめられる

オール電化はガス機器を使用しない状態に切り替えるため、光熱費を電気代のみにまとめられます。

たとえば光熱費をシンプルにしたい方は、視覚的メリット・家計簿の効率化につながります。ただ、あくまで見掛け上のメリットともいえるため、大きなメリットとはいえないかもしれません。

火を使わないため火事のリスクを抑えられる可能性

オール電化は、ガスコンロやガス式湯沸かし器など火を使わなくてよい環境になるため、火事のリスクを抑えられるメリットもあります。

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オール電化へ切り替えた場合、以下のような機器に切り替わります。
ガスコンロ:IHクッキングヒーター、電磁誘導を活用して熱を発生
給湯器:ヒートポンプ、空気を熱する

しかし、100%火事のリスクがないということではありません。電気もコンセントの故障や配線の破損などによって火事のリスクはあります。

また、IHクッキングヒーターの安全機能が作動しない場合、空の鍋やフライパンを載せていると火事になる可能性もあるでしょう。

オール電化=火事リスク0と考えず、あくまでガスによる火事リスクが抑えられるというメリットと認識するのが大切です。

オール電化のデメリットや注意点

続いては、オール電化へ切り替えるデメリットや注意点を紹介します。ご家庭の状況によっては、ガス+電気の方がいい可能性もあります。

ライフラインが1つになるリスク

オール電化へ切り替えるということは、ライフラインの分散ができないといったリスクにもつながります。

たとえば地震でガス・電気がストップし、数日後にガスから復旧しても、オール電化は調理や湯沸かし器などを使用できません。

もちろん先に電気が復旧すれば、オール電化の方が自宅のライフラインも早期に復旧できます。

また、「電気が先に復旧する」・「ガスが先に復旧する」・「どちらも1ヶ月以上ストップ」など、状況に応じてリスクとメリットのバランスも変わります。

まずはどの状況を想定し、オール電化へ切り替えるか・切り替えないか慎重に考えることも大切です。

電気代が高くなる可能性

オール電化住宅の促進は、原子力発電と関係があります。

原子量発電は一定の発電量を維持できる優れた特徴をもっている反面、電気消費量の少ない夜間のみ発電量を抑えることが技術・安全上難しい状態です。つまり、夜間に電気が余ってしまいます。

そこで日本では、夜間に余った電気をより消費してもらうため、オール電化住宅・夜間の電気料金が安いオール電化プランを促進していました。しかし、東日本大震災による全原子力発電所停止となったことで、夜間に電気が余るという状態は解消されつつあります。

これは電力会社にとって、現時点でオール電化住宅にしてもらうメリットが少なくなっている状況にもつながります。

このような経緯から現在オール電化向けの電気料金プランは、深夜帯の電気料金値上げの傾向です。

オール電化と太陽光発電の併用でメリットを増やす

オール電化のメリットとデメリットが変わりつつある中、果たして現在導入メリットもあるのか疑問を感じているかと思います。

結論としては、生活状況によってメリットは変わりますし、太陽光発電や蓄電池との併用でメリットを増やすことも可能です。

太陽光発電と蓄電池導入のメリットは、主に以下の通りです。
発電および自宅で消費することによって、買電量を減らし電気代を削減
蓄電池で日中発電した電気を貯めることで、電気料消費量多い夕方や19~22時頃の電気代を抑える
売電収入を得られる

また、オール電化は全て電気機器なので、太陽光発電や蓄電池による電気代削減効果を特に得やすい特徴もあります。

オール電化へ切り替えるメリットは電気料金プランを確認した上で判断するべき

オール電化へ切り替える一般的なメリットは、ライフラインの一本化やオール電化プランによって電気料金を安く抑えられる可能性、火事リスクを抑えられる可能性などです。

しかし、近年では原子力発電所の停止などによる、オール電化プランの深夜帯料金の料金値上げもあるため、必ずしも100%メリットのある生活方式とはいえません。

今後オール電化へ切り替える場合は、太陽光発電と蓄電池も活用し、電気代の削減、売電収入を得ることも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

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