災害時に役立つポータブル蓄電池!ソーラーパネルとの併用も可能!
気候変動などの影響から長期停電が頻発する現在、災害に対する備えとして蓄電池の必要性が高まっています。
しかし、家庭用蓄電池の費用は、100万円以上というのが通常で、その導入をためらっている方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回の記事では、数万円という低価格のものもあるポータブル蓄電池について解説していきます。ポータブルソーラーパネルについても説明していますので、ぜひ参考にしてください。
災害時やアウトドアに役立つポータブル蓄電池
ポータブル蓄電池(ポータブル電源)とは、携帯できる蓄電池のことです。手軽に持ち運べるものもあれば、自動車に乗せるのも大変といったものもあります。
定置型との違い
持ち運べるという点で定置型蓄電池と違うのはもちろんですが、設置工事や電気工事を行うことなく、手軽に使用できるのも定置型とは異なります。
実際、ポータブル蓄電池には、コンセントやUSBポート、シガーソケットなどが搭載されており、スマートフォンや電気機器などをそれらに接続するだけで使用することができます。
使いみちに合わせて容量を選ぶ
また、ポータブル蓄電池は、蓄電容量のバリエーションが豊富ですので多様な使い方ができます。
200Wh程度の容量のものは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器の充電、LEDライトなどのバッテリーとして十分です。スマートフォンは数十時間分の充電が可能ですし、LEDライトは消費電力が10W程度ですので十数時間は使用できます。重量も1〜2kg程度ですので、ノートパソコン程度の重さです。
アウトドアや車中泊などで様々な電気機器を使うには、500〜1000Wh程度の容量が必要です。夏場でしたら、消費電力が10〜30W程度の扇風機やサーキュレータ、30〜50W程度のポータブル冷蔵庫などを一晩使用できます。冬場のキャンプであると便利な電気アンカや電気毛布は、それぞれ40W程度、40〜100W程度の消費電力なので問題なく一晩使うことができるでしょう。ただし、重さが5〜10kgほどあるので、自動車から離れた場所に運ぶのは少し大変です。
災害対策としてポータブル蓄電池を使用する場合は、最低でも1000Whの容量は欲しいところです。1000Whあれば、モバイル機器の充電やLEDライトは問題なく使えますし、ポットで数回お湯を沸かせますので一日分程度の食事にお湯を使うことができます。ただし、ポットの消費電力は大きいもので1000W程度になるので、ポータブル蓄電池の最大出力が低いものでは使用できません。また、重量も数十キロと大きくなりますので、ポータブルと言えど持ち運ぶのは難しくなります。とは言え、キャスターが付いているものもありますので、頻繁に持ち上げたりしない限り、実用に問題はないはずです。
容量と価格
しかし当然、容量が大きいものほど価格は高くなります。
容量が200Wh程度なら3万以下で購入できますが、500〜1000Whともなると5〜15万円程度はかかります。より容量の大きいものでは、1.5kWhのものが20万円程度、2.0kWhのものが30万円以上と容量に合わせて値段が上がっていきます。5.0kWh程度のポータブル蓄電池もありますが、その価格は100万円以上にもなります。
ポータブルソーラーパネルと併用すれば災害時でも安心
ポータブル蓄電池は、ポータブルソーラーパネル(ポータブルソーラー発電機)と併せて用いれば、より役立てることができます。
特に災害時では、一日で停電が復旧するとも限らないため、ポータブル蓄電池を充電したくなります。そこで、ポータブルソーラーパネルがあれば、日中にポータブル蓄電池を充電できるので、長期停電が発生してもある程度の電気機器を使い続けることができます。
ただし、全てのポータブル蓄電池がソーラーパネルに対応しているわけではありません。購入の際には、どのソーラーパネルが使えるのか、対応しているソーラーパネルでもどれくらいの時間で充電できるのか、などをしっかり確認することが必要です。
また、ポータブル蓄電池は、定期的に充電すると共に、正常に使用できるかを確認し、万が一に備えておきましょう。
まとめ
ポータブル蓄電池について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
ポータブル蓄電池は、定置型蓄電池と比べて特に1kWh当たりの購入費用が高いといったことはないため、災害対策用の機器として人気となっています。また、賃貸マンションなどにお住まいの方で、蓄電池を導入ができなかったというご家庭の選択肢の一つとなります。
しかし、定置型蓄電池のように、複数の部屋の電気機器を稼働させたり、IHクッキングヒーターなどの200V機器を使用したりすることなどはできません。そのため、停電時でも同じように生活したいという方には定置型がおすすめです。