蓄エネとは?省エネとの違いや導入方法について分かりやすく解説

えらぶ家 2020-5-25

太陽光発電や蓄電池の導入を検討している方の中には、蓄エネという言葉が気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。蓄エネは「エネルギーを蓄えて、必要に応じて使用する」といった考え方に関する用語です。

また蓄エネは、家庭用蓄電池も活用できる考え方ですので、導入前に知っておくことをおすすめします。特に蓄電池は直接的に初期費用を回収するのが難しいため、蓄エネやピークシフトなど効率の良い活用方法を覚えるのが大切です。

そこで今回は、蓄電池の活用を考えている方へ向けて、蓄エネの定義や考え方、特徴や関連用語まで解説します。

蓄エネとは

まず、蓄エネとはどのような意味なのか、詳しく解説します。冒頭で触れたように、比較的シンプルな内容です。

電気を蓄えて必要な時に活用すること

おてがるでんち

蓄エネとは、電気などのエネルギーを蓄えて、必要な時に必要な量を活用する考え方のことです。また、正式には蓄エネルギーと呼び、蓄電池のみを指す言葉ではありません。

おてがるでんち

しかし、実際は主に蓄電池と蓄エネをセットで考えることが多い傾向です。

最近では電気機器メーカーが、「蓄エネ機器」などのようなジャンルや名称を蓄電池に付けています。

電気代の削減や環境に良い設備機器の運用、再生可能エネルギーの効率的な運用など、電気と関連している用語でもあります。

蓄エネは再生可能エネルギーを導入する個人や法人どちらでも必要

蓄エネ自体は、日常生活で使用する言葉ではありませんし、テレビやネットでよく見るものでもありません。しかし、太陽光発電や再生可能エネルギーを活用した事業を展開している企業をはじめ、太陽光発電やzehを導入している個人にとっては必要な考え方です。

また、蓄電池などを開発しているメーカーでは、蓄エネの考え方を取り入れたシステムやプログラムを提供しています。

蓄エネの考え方がなければエネルギーの効率的な運用は難しく、シンプルかつ重要な内容です。

蓄エネを活用する場面

続いては、蓄エネを活用する主な場面を紹介します。

zeh(ゼッチ)と蓄エネを組み合わせる

蓄エネを活用する主な場面といえば、zehとの組み合わせです。zehとは、年間の一次エネルギーの収支0を目指す住宅のことです。

zehには、エネルギーを創ったり効率よく消費したりといった他、エネルギーを蓄える必要もあります。ですので、蓄エネの考え方も取り入れられています。

また、zehは住宅性能も含めて、エネルギーの効率化を考えています。具体的には断熱性能の向上や換気システムの設置、外気が入らないよう窓の位置やサイズの調整など、さまざまです。

住宅メーカーや工務店によっては、zehの解説に蓄エネを使用していることもあります。

おてがるでんち

参考:zeh(ゼッチ)とは?zeh住宅の意味や仕組みを分かりやすく解説

zebと蓄エネを組み合わせる

蓄エネの考え方はzehだけでなくzebにも適しています。zebとは、ゼロエネルギービルの略称で、zehのビル版と考えると分かりやすいでしょう。

最近では建設業でも、環境や省エネなどを考える必要があるため、再生可能エネルギーや関連設備の導入事例も出ています。また、太陽光発電を単に設置するだけでは、電力需要に合わせた供給・発電量に合わせた運用が難しいところです。そこで、蓄電池による蓄エネや全ての設備をまとめるシステムが必要になります。

太陽光発電やHEMSと組み合わせる

zehなど建物との組み合わせだけでなく、太陽光発電やhemsの使用時に蓄エネの考え方を組み合わせることも珍しくありません。

つまり蓄電池を使用して太陽光発電で発電した電気を蓄え、夜間や電力使用量の多い時間帯に放電するといった運用方法も、蓄エネの1種です。

これから家庭用蓄電池の導入を検討している方は、太陽光発電の電気を蓄エネしてみるのもいいでしょう。

蓄エネに似た用語とは

ここからは、蓄エネに似た用語や関連用語を分かりやすく解説します。再生可能エネルギー関係では、蓄エネなど「エネルギー」の付く用語が多い特徴もあります。ですので、ここで整理しておきましょう。

省エネ

蓄エネよりも見聞きしたことのある用語の1つが、省エネではないでしょうか。省エネルギーの略称で、以前からさまざまな場面で使用されてきました。

省エネとは、電気やガスなどのエネルギーの消費量を、なるべく抑えることです。また、化石燃料など有限な資源を、なるべく残し環境および社会に配慮した考え方でもあります。

省エネはzehや太陽光発電をはじめ、再生可能エネルギー全体で活用されています。蓄エネとの違いは、エネルギーを蓄えるのではなく使わない点でしょう。

創エネ

創エネとは、電力会社やガス会社だけでなく、個人やエネルギー関連以外の企業もエネルギーを創り出すといった考え方のことです。また、最近では、再生可能エネルギーなど環境に配慮されたエネルギーを創エネと呼びます。

個人で導入できる創エネは、主に太陽光発電です。また、太陽光発電は、CO2などを発生させない太陽光を電気へ変換する発電システムです。

創エネと蓄エネは、太陽光発電と蓄電池などエネルギーの効率的な活用に欠かせない要素といえるでしょう。

蓄エネに必要な蓄電池を導入するには

ここでは、蓄エネの考え方を実践するために必要な、蓄電池の購入方法と設置までの流れを紹介します。

家庭用蓄電池の設置業務に対応している業者を探す

まずは、蓄電池の設置・施工対応している業者を探します。1社ずつWebやチラシなどで調べる方法もありますが、相見積もりサービスの利用がおすすめです。

相見積もりサービスは、同サービス側で複数の設置業者に見積もり依頼や打ち合わせを行い、短期間に比較検討できます。

また、紹介される業者は、相見積もりサービス独自の審査に通過した業者のみですので、悪質な業者を避けやすい特徴もあります。

▼以下の記事にて蓄電池を導入する際の業者選びのノウハウを解説しています。ぜひご覧ください。
蓄電池設置業者の正しい見極め方 失敗しない3つの判断基準とは?

現地調査ののち見積書の着工前の確認

仮の見積もりから数社を選び、現地調査に進みます。現地調査は、業者が自宅へ訪問し、設置スペースの確認や配線・周辺機器の設置箇所など、詳細に調べます。そして、実際にかかる設置費用を計算してもらい、着工前の最終確認を行います。

ここで費用や施工内容に納得できれば、契約手続きを結び後日施工を開始する流れです。

屋外に蓄電池を設置する場合は、基礎工事(住宅の基礎工事と同じ工程)を行う必要があります。また、屋内に設置したい場合は、容量や重量に制限がかかる場合もあるため、事前に必要な蓄電容量やサイズ・重量を確認しておきましょう。

施工完了、引き渡し

蓄電池の設置時間は、5時間程度と1日で完了します。また、前述で触れた基礎工事などを含めても、1週間以内に完了するのが一般的です。

施工完了後は購入者も施工箇所を確認し、引き渡しの手続きや検査などを記載している報告書を受け取ります。その後は運転を開始し、蓄電・供給ができるようになります。

定期メンテナンスなど長期的なアフターフォロー

優良業者・一般的な設置業者は、保証や定期メンテナンスなども用意しています。ですので、定期的な掃除や点検、故障箇所の修理や部品交換まで幅広く対応してくれます。

また、保証は各業者によって異なりますが、通常以下のような内容です。
自然災害補償(台風など災害による破損)
工事瑕疵(設置業者の不備による破損)

メーカー保証は、本体にかかる機器保証などが代表的です。つまりメーカー側は、製造時の不備による破損であれば交換や修理対応してくれます。

蓄エネとは蓄電池を効率よく活用するための考え方

蓄エネとは、エネルギーを蓄えて、必要な時に効率よく使用する考え方のことです。さまざまな設備機器・エネルギーを蓄エネに当てはめて考えられます。

ただし、再生可能エネルギーや新電力の発展などから、蓄電池で電気を蓄え・必要な時に使用するケースを、蓄エネと呼ぶ傾向です。また、蓄電池メーカーでは、蓄電池や関連システムを蓄エネと名称していることもあります。

これから蓄電池を導入する場合、蓄エネの考え方も理解した上で始めてみましょう。また、設置業者を探す時は相見積もりサービスを活用し、効率よく優良業者を比較検討してみてください。

蓄電池をお探しの方へ

おてがるでんちなら業界最安値でご紹介できます。

この記事を書いた人

えらぶ家

よく読まれている記事

関連記事