家庭用蓄電池のメーカーによる違いは?品揃えや特色を詳しく紹介します!

えらぶ家 2020-5-25
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蓄電池を選ぶ際には、蓄電容量や蓄電池の寿命、メーカー保証がどのようなケースでも重要となります。太陽光発電との併用をお考えの方には、併用したときの効果にはどのようなものがあるかも確認しておく必要があります。設置場所にお悩みのご家庭にとっては蓄電池のサイズが気になりますし、停電時にどれくらいの電化製品が使えるかもチェックしておきたいところです。

そこで、今回の記事では、蓄電池の有名メーカーである、DMM、シャープ、パナソニック、ニチコン、オムロン、京セラ、それぞれの蓄電システムの特徴をご紹介していきます。

DMM

DMMは、大容量の9.8kWhを定格容量とする蓄電池のみを販売。蓄電池自体は同一ですが、システムの異なる自家使用優先タイプと売電優先タイプの2タイプを用意しています。売電優先タイプでは、太陽光パネルによる発電量の全てを売電することができますので、ライフスタイルに合わせて選択すると良いでしょう。

パワコンは、内蔵式です。そのため、配線等がすっきりし、配線工事が簡素になります。設置するとき、蓄電池本体の設置場所を考えるだけで済むというのもメリットとなるでしょう。

おてがるでんち

10年間の無償メーカー保証が付いています。保証期間中であれば、パワコン内臓の蓄電池やエネルギーモニタが故障した場合、修理・交換を無償で対応。蓄電容量の保証にも対応しており、保証期間中に定格容量が60%以下となった場合、無償修理してくれます。

おてがるでんち

大容量の太陽光発電システムと連携可能

DMMの蓄電池は、最大6.0kVAの太陽光発電システムと連携可能です。つまり、容量6.0kWまでの太陽光パネルの発電出力を入力することができ、蓄電や売電、自家使用に利用することができます。

200V機器に対応

200V機器に対応していますので、高出力のエアコンやIHクッキングヒーターなども使用できますし、エコキュートやエネファーム(燃料電池)とも連携することができます。

蓄電池の出力は大容量の3.0kVA

停電時でも、3.0kVAもの高出力で放電することができます。また、蓄電池からの電気供給は、全負荷型と特定負荷型どちらも可能です。そのため、全負荷型で、電気の契約アンペア数が30Aのご家庭ならば、充電がある限りは電化製品を普段通りに使用可能です。

エネルギーモニタで家庭の電力を見える化

付属のエネルギーモニタで、蓄電池の充電量はもちろん、ご家庭で使用している電力も表示することができます。太陽光発電の発電量やエネファームの発電量も併せて表示可能ですので、これらの設備の導入を予定しているご家庭にオススメです。

参考:DMM エナジー

シャープ

シャープは、4.2 kWh、6.5 kWh、8.4 kWhの3タイプの蓄電容量を持つ蓄電池を用意。蓄電池の2台接続が可能な製品もあり、その容量は合わせて13.0kWhにも及びます。

また、蓄電池と太陽光発電を1台で制御できる一体型パワコンを取り揃えており、電気の効率的な利用が可能です。

停電時は、太陽光発電で発電しながら、余剰電力を蓄電。発電できない夜間には、蓄電池から電気を供給することができます。このときの定格出力は、冷蔵庫と照明、テレビなど、最低限必要な電化製品を同時に稼働できる1,500~2,000W。蓄電池を2台接続できる蓄電システムでは、最大5500Wの出力が可能で、200V電圧の電化製品も使用することができます。

無償のメーカー保証は、蓄電池本体だけでなく、パワコンや電力モニタなども対象とするシステム構成機器保証。蓄電システムの導入から10年間、無償で保証してくれます。なお、蓄電容量の保証は、定格容量の60%としています。

15年間の有償長期保証

長期保証も受け付けており、蓄電システムの蓄電容量によって変動しますが、30,000~87,000円の料金でシステム全体を15年間保証。故障リスクの高いパワコンも安心して使い続けることができます。

クラウド連携・AI予測制御のエネルギー管理システム

クラウドと連携した蓄電池のIT監視・制御機構を用意。太陽光発電の発電量をAIを活用して予測し、蓄電池の充放電を効率的に制御します。蓄電池の状態監視や制御をスマートフォン等を通して行えるのも特徴的です。

おてがるでんち

参考:シャープ株式会社

ニチコン

ニチコンは、2.0kWhから16.6kWhまでの蓄電容量を持つ蓄電池を取り揃えています。容量2.0kWhの蓄電池は、工事不要のポータブルタイプ。容量16.6kWhの蓄電池は、太陽光発電との併用による電気の完全な自給自足を目指したモデルです。

ニチコンの蓄電池のほとんどは、パワコン一体型です。太陽光発電のパワコンも統合したハイブリッド蓄電池も販売しており、太陽光発電との効率的な併用が期待できます。ハイブリッドタイプではない単機能タイプの蓄電システムでも、太陽光発電との連携機能を完備しています。

電力供給の自動切り替え機能を搭載していますので、停電になった場合でも、数秒で蓄電システムからの電力供給に切り替わります。また、停電時の最大出力は、蓄電容量の大きい上位モデルで2.0kVA、下位モデルでも1.5kVAを確保。さらに、ハイブリッド蓄電システムでは、最大5.9kVAもの高出力で電気を利用することが可能です。

無償のメーカー保証は、製品により、10年のものと15年のものがあります。ただし、どちらの場合でも、保証対象は、蓄電池本体のみ(パワコンは内蔵)となっています。

自然災害補償が付く製品も

ニチコンの一部の蓄電システムには、10年間の自然災害補償が付いています。火災や雪災、台風による風災や水災などで蓄電システムが故障した場合、修理や代替物の提供を無償で行ってくれます。ただし、地震や津波、火山の噴火による損害は、補償の対象となりませんので注意してください。

トライブリッド蓄電システム

ニチコンは、太陽光発電だけでなく、電気自動車(EV)やPHVとも組み合わせたトライブリッド蓄電システムも提供しています。このシステムは、ニチコンが販売するトライブリッドパワコンで実現。太陽光パネルとV2H(Vehicle to home)スタンドを接続すれば、太陽光パネルで発電した電気を蓄電池だけでなく、EVやPHVにも充電することができます。

参考:ニチコン株式会社

パナソニック

パナソニックが提供している主要な蓄電池には、単相2線用のタイプと200V電圧の電化製品も使用できる単相3線用のタイプ、さらにハイブリッド蓄電システムが構築できるRタイプの3タイプがあります。どのタイプも太陽光発電と併用する創蓄連携システムです。

単相2線用の蓄電池は、5.6kWhの蓄電容量を持ち、最大2.0kVAの出力を発揮。停電時でも、丸一日程度は、冷蔵庫や照明、テレビなどの最低限必要な電化製品を使用することができます。なお、別売りのトランスユニットを追加すれば、停電時でも200V機器の使用が可能です。

単相3線用の蓄電池は、蓄電容量について、5.6kWhと11.2kWhの2パターンが用意されています。停電時出力は、5.6kWhのタイプが最大2,000W、11.2kWhのタイプが最大3,000Wです。エネファームとの連携が可能で、停電時でも、エネファームを起動・運転させることができます。

Rタイプは、ハイブリッドパワコンを中心に据えたタイプです。太陽光発電のパワコンを統合しており、効率的な電力運用が可能です。太陽光発電だけのパワコンとしても使用でき、蓄電池の後付けに対応しています。ただし、Rタイプは、パワコンと蓄電池の間にDC/DCコンバータが必要となるのでご注意ください。

そのほか、屋内設置専用の蓄電池(蓄電容量5kWh)や屋内壁掛けタイプの蓄電池(蓄電容量1kWh)も提供しています。

壁掛けタイプの蓄電池

この蓄電池は、コンパクトタイプの蓄電池でありながら、停電時には太陽光発電から充電することができます。また、HEMSと連携することが可能で、電力消費のピークカットなどに利用すれば、電気代節約につながるでしょう。

参考:パナソニック株式会社

オムロン

オムロンが提供している蓄電システムには、蓄電容量が4.2kWh、6.5kWh、9.8kWhのフレキシブル蓄電システムと、蓄電容量が6.4kWh、6.5kWhのハイブリッド蓄電システムがあります。

ハイブリッド蓄電システムは、太陽光発電用パワコンを統合したハイブリッドパワコンを含み、太陽光パネルで発電した電気を効率的に蓄電池に貯めることができます。また、蓄電容量6.4kWhのタイプでは5.2kW、6.5kWhのタイプでは6.6kWまでの発電出力を入力可能です。交流出力の定格容量は、それぞれ4.8kWと5.5kWですが、過積載分は蓄電池に充電することができます。

世界最小・最軽量の蓄電池

オムロンの蓄電池は、どれも軽量・コンパクトであるという特徴があります。ほとんどの蓄電池のサイズに対し、世界最小・最軽量クラスと謳っており、実際、9.8kWhの蓄電池以外は屋内設置としています。屋外設置の蓄電池についても壁掛け設置可能としており、水害などの被害を受けにくいでしょう。

充放電回数無制限の15年保証

蓄電容量が4.2kWhの蓄電池に対しては、15年間の無償メーカー保証を付けています。その上、その期間であれば、何度繰り返し充放電しても70%以上の容量を保証しています。

参考:オムロン株式会社

京セラ

京セラの蓄電システムには、蓄電容量12.0kWhの大容量タイプ、6.5kWhのマルチDCリンクタイプ、3.2kWhの小型スタンダードタイプがあります。

大容量タイプと小型スタンダードタイプは、共にパワコン一体型の蓄電システムで、停電時出力はそれぞれ2.0kVAと1.5kVAです。停電時の自動的な電力供給、太陽光発電からの充電などにも対応しています。

一方、マルチDCリンクタイプは、パワコン分離型のハイブリッド蓄電システムです。このシステムのパワコンには、発電容量6.6kWまでの太陽光パネルを接続でき、蓄電池への効率的な充電が可能です。また、HEMSとの連携が可能で、別売りのHEMSコントローラを用意すれば、効率的な運転計画をAIがプランニングし、自動的に制御してくれます。

自然災害補償を完備

以上の京セラの蓄電池は、どの製品も10年間の自然災害に対応した保証を付けています。自然災害補償は通常、販売店毎に有償で提供していますが、京セラの蓄電池ではメーカー保証に含まれています。台風時には、水没したりすることもあるので、必要性の高い補償です。

参考:京セラ株式会社

まとめ

いかがでしたでしょうか。
蓄電池のメーカーには、それぞれ特色や傾向があり、ハイブリッド蓄電システムに力を入れているメーカーもあれば、軽量性やコンパクトさに注力しているメーカーもあります。エネルギー監視・制御システムについては、使い勝手を左右するものでありながら、特にメーカーの特色が出るところではないでしょうか。
こういったメーカーの特徴を理解しておくことは、きっと蓄電池選びに役立つはずです。より良い蓄電池選びができるよう、ぜひ、今回の記事を参考にしていただければと思います。

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