蓄電池の設置場所はこう決める!

エココト編集長 2020-3-27
「家庭用蓄電池の設置場所を選ぶ際に重要なポイントを解説」という記事中のイメージ画像です。

家庭用蓄電池の設置場所には、様々な制限があることをご存知でしょうか。家庭用蓄電池のバッテリーはほとんどがリチウムイオン電池であることからも分かるように、熱を持ちやすく衝撃にも弱いです。また、低温では不具合を生じやすいため、寒冷地では寒冷地仕様の蓄電池を選んだ上、屋外型でも屋内に設置するなどの対策を必要とします。今回の記事では、家庭用蓄電池の設置条件を挙げると共に、サイズや重量など、設置場所選びを左右するポイントについても解説していきます。

家庭用蓄電池の使用条件

家庭用蓄電池には、使用に適した条件があり、条件から外れると充放電の時間が余計にかかったり、不具合を生じたりします。ここでは、使用条件に合致した蓄電池の設置場所ついて説明します。

直射日光が当たらない場所

家庭用蓄電池は、電子部品から構成されているため、自ら熱を発すると同時に熱に弱いという特徴を持ちます。さらに、その蓄電池の主要部であるリチウムイオン電池は、電子部品以上に熱に弱いという性質があります。そのため蓄電池は直射日光の当たらない場所に設置する必要があります。なお、メーカーが発表している温度条件は、おおよそ40℃以下となっています。

熱がこもりにくい(風通しが良い)場所

ノートパソコンやスマートフォンを使用している方なら分かるように、蓄電池のバッテリーであるリチウムイオン電池は発熱します。そのため、家庭用蓄電池には冷却装置が内蔵されています。しかし、蓄電池の周囲が高温であれば、その冷却効率は低減してしまいます。ですので、蓄電池は風通しが良く、熱がこもりにくい場所に設置する必要があります。

水や湿気の影響を受けない場所

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家庭用蓄電池を構成する電子部品やリチウムイオン電池などは、水や湿気によってショート、または発火等を起こすことがあります。そのため、激しい風雨にさらされる場所や水に浸かる可能性がある場所への設置は推奨できません。また、温度変化の激しい場所も、蓄電池内部に結露が生じてしまうことがあるため注意が必要です。屋外用として市販されている家庭用蓄電池は、家屋の軒下などでの使用も可能な防水仕様です。しかし、水没すると使用できないばかりか、火災や感電の原因となる場合があるので注意が必要です。

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潮風にさらされない場所

ほとんどの家庭用蓄電池は、海岸線から500m以内の重塩害地域、内陸500m〜2km以内の塩害地域での使用はできません。ただし、重塩害・塩害地域に対応した蓄電システムを提案しているメーカーもありますし、屋内での使用なら設置可能となるケースもあります。

寒冷地域(豪雪地帯)でない

家庭用蓄電池のほとんどは、動作温度がおよそ0℃以上となっています。そのため、寒冷地での使用は、-20℃程度以上を動作温度とする寒冷地仕様の蓄電池を選択する必要があります。また、北海道や東北、北陸などの豪雪地帯では、屋内型を選ぶ、屋外型でも屋内に設置するなどの対策が必要です。

蓄電池の設置場所はどこにするべき?

上述した使用条件のほか、蓄電池のサイズと重量も設置場所選びを左右する材料となります。

蓄電池の設置場所選びを左右するサイズ

まず、蓄電池のサイズは、メーカーや製品によって違いはありますが、おおよそ以下のようになっています。

家庭用蓄電池のサイズ(幅×高さ×奥行き)
屋内用・・・50cm × 50cm × 20cm
屋外用・・・50cm × 100cm × 30cm

これらのサイズは、屋内用でもエアコンの室外機程度、屋外用では室外機2台分はあるため、設置スペースの確認は必須です。

蓄電池の設置場所選びを左右する重量

一方、蓄電池の重量は、屋内用で50kg程度、屋外用では100kg〜150kg程度にもなるため、どこでも好きに設置できるわけではありません。屋内に設置する場合は床の耐荷重を超えてはいけませんし、屋外に設置する場合でもコンクリートの基礎打ちなどが必要となります。重量があることから、転倒防止のためのボルト止め等が必要になることもあります。

屋内への設置は運転音に注意

なお、床が抜けるなどの心配がなければ、屋外用蓄電池を屋内に設置することも可能です。しかし、蓄電池は騒音値35dB〜40dB程度と、多少の運転音があるため、寝室近辺への設置は避けたほうが良いでしょう。

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