FITの買取期間終了後は売電価格は大幅に低下!卒FITを成功させる方法とは

エココト編集長 2022-6-24
「FITの買取期間終了後は売電価格は大幅に低下!卒FIT後の対応は?」という記事中のイメージ画像です。

太陽光発電の固定価格買取制度(FIT)は現在も継続されています。そのため、固定価格は年々低下しているものの、導入費用も低下していることから、まだまだ太陽光発電導入のメリットはなくなっていません。一方、FITは、2019年11月で制度施行から10年ですから、早い段階で太陽光発電を導入したご家庭では、固定価格での買取期間が終了し、売電価格が大幅に低下していることでしょう。

今回の記事では、FITとは何かというところから、FITの太陽光発電の売電価格の変遷や卒FIT後の売電価格について紹介していきます。また、卒FIT後の対応についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

FITとは?

FIT(Feed-in Tariff)とは、固定価格買取制度とも呼ばれる、再生可能エネルギーの普及拡大を目的とした助成制度です。日本では2009年11月に始まった制度で、太陽光パネルで発電した電力の内、家庭で使わなかった余剰電力を売電契約の開始から10年の間、固定価格で買い取ってもらえます。ただし、その固定価格は年々低下しており、早い段階で契約を開始した家庭ほど高い価格での売電が可能となっています。

太陽光発電の売電価格の変遷

太陽光発電の売電価格は、以下のような変遷をたどっています。ただし、2015〜2019年の括弧内は、出力制御対応機器の設置義務がある地域の価格です。

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住宅用太陽光発電の税込売電単価(1kWh当たり)
2009年・・・48円
2010年・・・48円
2011年・・・42円
2012年・・・42円
2013年・・・38円
2014年・・・37円
2015年・・・33円(35円)
2016年・・・31円(33円)
2017年・・・28円(30円)
2018年・・・26円(28円)
2019年・・・24円(26円)
2020年・・・21円
2021年・・・19円
2022年・・・17円

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つまり、2009年に売電契約を開始した家庭では、2019年までの10年間は48円で電気を買い取ってもらえます。一方、2022年に売電契約を開始した家庭では、2032年までは17円での売電が可能です。ただし、これらは、太陽光発電の出力が10kW未満の価格であり、10kW以上は以下のような異なる価格となっています。

産業用太陽光発電の税抜売電単価(1kWh当たり)
2012年・・・40円
2013年・・・36円
2014年・・・32円
2015年・・・29円
2016年・・・24円
2017年・・・21円
2018年・・・18円
2019年・・・14円
2020年・・・13円
2021年・・・12円
2022年・・・11円

なお、10kW以上の場合では、価格固定は20年間と定められているため、2012年に売電契約を開始した事業者では2032年までは40円での売電が可能です。

2023年度の売電価格は?

FITは、災害時の地域活用電源として有用であるとされ、継続が発表されています。2023年度の売電価格も公開され、以下の通りとなっています。

2023年度の太陽光発電の売電単価(1kWh当たり)
10kW未満・・・16円(税込)
10kW以上50kW未満・・・10円(税抜)
50kW以上・・・9.5円(税抜)

卒FIT後の買取価格は?

それでは、FITの契約期間が終了した場合の売電価格は、どの程度なのでしょうか。東京電力や関西電力などの大手電力会社への売電価格は、1kWh当たり7〜9円程度と、2009年に売電を開始した場合の48円に比べると1/5程度となってしまいます。ただし、電力自由化で参入した新規の電力会社の中には、11円程度で買い取ってもらえるところもあります。

卒FIT後は蓄電池を導入して自産自消するのがオススメ

では、卒FIT後の売電単価の低下を乗り切るには、どのような対応が必要となるでしょうか。ズバリおすすめなのが、家庭用蓄電池の導入です。これまで、日中に発電した電気の余剰電力は売電し、電気使用量が増える夕方以降は電力会社から買電していた方が多いことでしょう。しかし、買電価格は1kWh当たり20〜30円程度ですから、この売電していた電力を蓄電池に充電して夕方以降に自らの家庭で使用すれば、7〜9円で売電するよりも大幅な電気料金の節約となります。また、電気料金が安く設定されている夜間に充電し、そのほかの時間で放電することでも電気料金の節約につながります。このように、卒FIT後の太陽光発電の運用は、家庭用蓄電池と併せて自産自消するのがおすすめです。

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